整体師になる～整体を学ぶには～

こんにちは、名古屋市緑区の整体院・赤月堂です。

以前、「整体とは」をテーマに記事を書きました。

整体とは～初めての整体～その１　整体の歴史
整体とは～初めての整体～その２　整体の目的と種類
整体とは～初めての整体～その３　整体と気功 

その際、整体師は無資格に近い。と書きました。

では、整体師になるにはどのようにすればよいのか。
また、どのように学べばよいのか。

私の実経験をもとに書いてみました。
実体験に基づいているため、他では出てこない話も出てくると思います。
ぜひ最後まで読んでみてください。

整体の学校

整体はどこでどう習っているんだろう？と思う人もいるかと思い、整体の学校についても書こうと思います。

私は主に合宿形式や県外の遠くの方に修業に出ていました。

他だと、名古屋市内で3ヶ月ほどだけリラクゼーション整体を習ったり、1日で修了証がもらえるセミナーに参加したりすることもありました。

整体の学校の卒業、つまり整体師として認められて資格をもらえる期間は本当にまちまちです。

1日〜1年でだいたいの整体は資格がもらえます。

『1DAYコンタクトから選べる！』みたいなお手軽感です。

なので、最近の整体院や接骨院では修了証をもらっただけの人も多いです。

技術とは、資格の数や技の数ではなく、一つ一つの技に対しての経験と積み重ねです。
しかし、今のご時世そんな考えの人はかなり減りました。残念です。

話を戻します。
整体は、社員として働いて学ぶところやセミナーでお手軽な場所を借りて学ぶ形式もあります。
整体の学校の生徒として学ぶスクールも現在たくさんあります。
今では珍しいですが、内弟子をとる場所もあります。

現在設備が整っている学校だと、トレーナーやセラピスト、リフレクソロジストと並行して整体を習える学校もあります。
もはや専門学校並みです。
なので、整体＋トレーナー＋セラピストの資格が手に入り、職業形態としてのバリエーションを豊富にしてくれる学校もあります。

整体院として開業できるよう、実践と心理学から考えられた経営理論や接客論も教えてくれる学校もあります。

整体を学ぶ期間

世間では長い年月勉強すれば上手になれるイメージがあります。
確かに年月と経験は大事です。そこでしか磨けないものがあります。
しかし、少し本質から外れている。

『整体を学ぶ気持ち』と『練習行動』そして『練習の中で何かに気づけるか』で、技量は決まります。

例えば『学校に3年通った人』と『半年通った人』に差があるか？

答えはどちらでもありません。
結局やる気がなければ、どちらにしても何も身についていません。小学校や中学校と同じです。

ぶっちゃければ鍼灸師でも、試験に合格したあとは使わない知識は忘れます。
みなさんも、中学校で学んだことを100%すべて覚えていないと思います。
因数分解の公式とか、英語の関係代名詞とか覚えていますか？
ペーパー試験なんて受かれば終わりです。

理論的にも説明します。
『1日セミナー』と『3年間学校で学ぶ』に差があるか？
答えはどちらでもありません。
なぜか？
1日セミナーの方にも可能性があります。

なぜかというと、上手く教えてくれるところは基本をわかりやすく教えてくれます。
そして、たくさんの技をギュウギュウに詰め込まれることがありません。
一回だけなので記憶に印象が残りやすい。
学んだ後の行動次第でどれだけでも上手くなれます。

例えば
『1ヶ月に5冊〜20冊本を読む人』
と
『1ヶ月に1冊の本を時間をかけて読書する人』
どちらがその知識を吸収しているか？

確実に1ヶ月に1冊の人です。

まず読んだ知識の消化をゆっくりできる。
次に情報が乱雑にならないので、脳はクリアな状態です。
だから、目的の情報が素直に入ってきます。
そして、情報に一貫性があるので、脳の整理がしやすく、記憶に残りやすいです。

なので、整体だけでなく、例えば料理もですが、自分がどう向き合うかで実力はまるで違います。

あなたが何かを始めようとしたとき、周りに『資格』がどうの、『年数』がどうのと言う人がいれば気にしないでください。

彼らはブランド名でモノを買う人です。物の価値なんてわからない人たちです。
周りの言葉や形に囚われた見る目のない人たちだと思ってください。

あなたはただやりたいことをやって、信念を貫けばいい。

学ぶなら自分のやりたいように楽しんでやった方がお得です。
自分自身が資格や年数に囚われたらおしまいです。

整体スクール失敗経験談

先ほど『整体の学校』の見出しで、名古屋のリラクゼーション整体で学んだことがあると述べました。

その整体スクールでの裏話を書きます。

当時から私は治療や改善といった分野に興味がありました。
しかし、勉強と思い三ヶ月だけリラクゼーション整体で学んだ時期があります。
ですが、その内容はひどいものでした。

そこのスクールはたくさん技を持っていましたが、何一つ使いこなせていません。
あるのは知識とトーク力だけでした。

なので、授業中に先生はこう言います。

『この技はよく使う。簡単だし、即効性がある。誰でもできるよ。とても便利。
ほら、変わったでしょ？一時的だけどね。この技は痛みをよく誤魔化せる。
もし、このまま治ったら『ラッキー！』て感じで客が着くよ。
一時的でも変われば客は喜んで帰る。』

私はその発言に驚いた。

私はその先生になぜ先生は整体師になったのか聞いてみた。

『昔ギックリ腰をやってね。金山にある有名な整体院行ったの。
そしたら、全然技が効かなくてね。こんなんで金がもらえるんだ！
・・・で、整体の店始めた』

私は相手にするだけ無駄だと思い、深く関わるのをやめた。

元々改善系の整体を学んでいたので経験のつもりで通いましたが、なんの勉強にもならなかった上に、金がただ消えただけでした。

それ以降、余計なところで習うのはやめました。

習う目的によってはその整体スクールもいいかもしれません。
が、私は合わなかった。

みなさんも目的に合わせて習う整体を選んだ方がいいです。それが一番いいです。

美容なのか
リラクゼーションなのか
筋肉をほぐしたいのか
骨を学びたいのか
皮膚を学びたいのか

そして、
皆で学びたいのか
マンツーマンで学びたいのか

また、
何年かかってでもちゃんとした技術を身につけたいのか
接客のスキルを身につけたいのか
経営が上手くなりたいのか
人を明るくしたいのか
と、言った面も考慮してみるといいです。

そんな感じの整体師の道もあるんですよ。
私の頑固オヤジな考え方だけが正解ではないです。

技術を身につけたい頑固者たちにはいいアドバイスがあります。
『先生の施術を見学できるか』聞くことです。
技術に自信があり、なおかつ成功事例だけでなく失敗事例も見せられる先生は少なくとも信用できます。

これを見て整体師になろうと思う方。
よき整体仲間が増えることを私は歓迎します。

整体スクールの金額

整体スクールの金額についてもお話しします。
1日で終わるような気軽なセミナーやちょっと習うだけのスクールだと1万円〜5万円で参加できます。

また、1時間1万円で、自分が改善したい症状を中心に整体技法を教えてくれる店もあります。

しっかりしたスクールだと10万〜100万円はいきます。
だいたいそういう所は、卒業後の練習会は無料で参加させてくれます。

中には300万円近くかかる流派もあります。

一概にどれがいいとは言えません。
値段と技術力はイコールではないです。
なので、それはしっかり調べて決めた方がいいです。
最終的には 技を使う人が『技を研究しない』とどこで習おうと意味がありません。

整体のゴッドハンド

ちょくちょく聞くゴッドハンド。
『誰が言い出したんだ？』
いろいろとかなり気になりますよね。

しかし、実際ゴッドハンドと呼ばれている人のところへ行ってみると、がっかりした人の方が多いと思います。

すべてのゴッドハンドが、本当にゴッドハンドというワケではないんです。

もちろん、本当に『神の手』と言っても過言ではない凄腕はいます。

しかし、この整体業界。ぶっちゃけてしまえば、名乗ったもの勝ちです。

そして、何も知らない人間の思い込みはすごい。
なぜか何も気づかないで、その名に踊らされる。

で、付け足すと、凄腕の先生にゴッドハンドを自ら名乗る人は今までいなかったです。

ちょっとまたここでぶっちゃけ話しますね。

この世にはイベント系整体師が存在します。
つまりイベントに出演依頼される整体師です。
盛り上げて商品を販売するためだったりで。

そのとき、本当に凄い人も紛れてるんです。
しかし、そういう人って人気ありますよね？
企業がこぞって契約したがるわけです。

でも、人気があるということは、競争率も高い。
つまり、人気のある整体師に頼めないこともあります。

そういうときどうするか？

どうすると思います？

どこかで拾ってきた整体師に『世界のカリスマ整体師』、『美容整体のエキスパート』、『整体界のサラブレッド』、『ゴッドハンド〇〇』という称号をつけて宣伝します。

例えば、ダイエット商品や健康器具、美容品、家電品、便利グッズでもやるアレです。

ほとんどの整形外科や接骨院は同じ内容のことをしていることが多いです。
なのに、『有名人のサインや写真』がたくさんあるだけで、何も変わらなくてもなぜか通う。
それと同じです。

キャッチフレーズやブランド名は大事ですからね（苦笑）

ちょっと連続でぶっちゃけトークをしすぎました。