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ストレッチに効果は期待できない?~整体師が教えるストレッチの真実 其ノ壱~

 

「ストレッチを毎日やっているのに、痛みがなくならない・・・」
「本当にストレッチって効果があるのかな?」

そんなことを思ったことが、一度はあるのではないでしょうか。

はじめに言っておきます。
ストレッチは体を壊すリスクもあります。

こんにちは。名古屋で整体を行っている、赤月堂です。

初コラムです。初なのでぎこちないと言うか、粗削りぶりの目立つ手作り感満載な感じになってるかもしれません。お手柔らかに。

今回から、数回にわたり、「ストレッチの真実」と題して、私の経験から得た知識と様々なところで学んで得た知識をまとめました。

  • 毎日のようにストレッチを行っているのに効果がない方
  • これからストレッチをしようと思っている方

これらの方には、特に参考になれば幸いです。

今回は「世に出回るストレッチの真実」として、

  • 世に出回っているストレッチに効果があるのか
  • ストレッチに体を壊すリスクがある理由

これらのことをお伝えします。ぜひ一読してみてください。

世に流通しているストレッチと、その効果

あなたはこんなストレッチ、やったことありませんか?

ストレッチのやり方

  • 関節が鳴るまで体幹をねじる
  • 前屈で床まで手をつける
  • 三角筋(肩の筋肉)を伸ばす
  • 背中を伸ばす
  • 股関節を限界まで開脚する

とにかく可動域限界まで筋肉を伸ばす!的なストレッチ、「これやったことある!」という人ばかりでしょう。

このように、ストレッチは「自分でできるセルフケア健康法やケガの予防法・改善法、そして主に筋肉を柔らかくし可動域を増やす体操方法」として、ストレッチを知らない人は世の中にいないと言っていいほど、流通しています。

今なんてストレッチポール流行っていますもんね。
(私は個人的に、背骨まで意識するならストレッチポールよりぶら下がり健康器の方がいいと思います。ただ、女性の方だと高確率で物置行きになりそうですね。)

筋トレグッズみたいにストレッチボール、ストレッチボードなんてのもあります。
開脚用のストレッチ器具もできましたね。
さらにストレッチするためのストレッチマットなんてのも登場(ヨガマットとトレーニング用のマットと何が違うのだろうか?)。

電子書籍だけじゃ飽き足らず、ストレッチのアプリまで作られている時代。近未来な充実ライフですね。

しかし!平成ど真ん中の私の時代も負けてません。
あの時代だってスマホはなくてもテレビという最新技術でストレッチを学べるシステムがあったんですよ。

・・・という話は置いておいて。

これだけ私たちの日常に溶け込んでいるストレッチですが、実際は可動域が増えようと腰痛や肩コリが消えないという人の方が多いのが現状です。

実際に一部よくなる人もいますが、たまたまという形がほとんどです。
ロシアンルーレットのように、背骨をパキパキさせていたら、たまたま治った。というだけの話です。

じゃあ、背骨をパキパキさせ続ければよくなるのか、というとそうではありません。
よくなるどころか、さらに痛みを悪化させるロシアンルーレットも同時に行っていることになります。

ストレッチ技術中心の腕のいい施術師は、ちゃんと「痛みの原因」や「原因に対して必要なこと」を見抜くから、施術を行うことで、多くの人に効果が期待できます。

「腰をひねるストレッチがいいよ」

捻るストレッチ

そんなアドバイスを聞き、試す方がお客さんの中でもよくいますが、よくならないから結局整体に通うわけです。

もしストレッチで痛みを改善させるなら?

私は基本、骨のズレや筋肉のシコリ、筋のズレを調整していますが、調整後にお客さんから「何かいいストレッチはない?」とよく聞かれます。

もし私がストレッチで改善させるなら、骨格の歪み方と筋肉のシコリを触診し、よく観察した上で、薬を一人ひとり違った処方するように、痛みの原因にあわせて指導します。

「家で風呂上がりとかに腰を前屈したり、ひねってストレッチしてください」
という単純なストレッチでよくなるなら、そもそも整体に客は来ませんからね。

例えば腰が悪いなら、ねじれ方や最も強くズレてるとこにあわせて、以下の観点で見ます。

  • 体の折る角度
  • ねじるときにどこに中心と軸を置くか
  • ひねる方向
  • そもそも腰周りの筋肉が原因かどうか

上記の事を観察しながら、原因にあわせたストレッチの方法を処方していきます。

「そもそも腰周りの筋肉が原因かどうか」とは、筋肉は繋がっているので、腰周りの筋肉が緩むことで膝の痛みが消えることもあれば、逆にふくらはぎや委中というツボを緩めることで腰痛が和らぐこともあります。

腰痛専門

なので、腰痛に対してでも、「ふくらはぎ、太もも、足首などを優しく伸ばす」という選択もあるわけです。

このように、一人一人の痛みの原因を見て、ストレッチの方法を処方していきます。

ただ、私は基本的にストレッチをおすすめしません。

なぜ最初のうちストレッチを勧めないのか?

ここから話すことは、人によってはこぼれ話ですが、聞く人によっては否定されたような話にもなります。ご注意を。

世の中の痛みというのは、「くり返される習慣によって、少しずつ骨がズレていく」ことで起こります。

私がストレッチをおすすめしない理由。
それは健康を気にしすぎるあまり、ストレッチなどのいろんな健康法をやりまくっている極端な方が、ハードなスポーツをしている人と同じような体の壊し方を起こす可能性が高いからです。

「あなたは右にねじれてるから、左にねじってください。」と教えると、そればかりを忠実にやってしまう極端な人がいます。
それで体を壊してしまったら話にならないので、身体をよく観察して原因や正しい対処法を考えてから、指導内容を決めています。

「治るから!身体にいいから!」という理由で、よく効く薬を大量に飲み過ぎれば「逆に毒」になるように、ストレッチや健康法も極端なことをやり過ぎたり、正しい知識を得ないでやれば「毒になる場合がある」ということですね。

やり過ぎのリスク〜手を洗うこと編〜

昔、手の洗い方がよく健康番組などで取り上げられていましたね。
今は、その手の洗い方のせいで免疫力が下がると、真逆のことを言ってますね(苦笑)

それも「よく効く薬は、用法用量を間違えれば毒になる」と同じです。
手を洗い過ぎれば菌やウイルスなどの病気に対する免疫力だけでなく、顔の洗いすぎと同じように肌まで傷めます。

さて、他にもストレッチをおすすめしない理由はありますが、それは次回のコラム「ストレッチの真実 その2」でお伝えします。
とりあえず何事にもメリットデメリットがあり、健康法も例外なく、リスクが伴うことを知っておいてください。
ましてや、やり過ぎは負担を増やしリスクを高めるだけです。

右打ちの後に左打ちもすれば、背骨がズレずにバランスを取れるのか?

「よく効く薬は、用法用量を間違えれば毒になる」
そんな極端行為についてもう1つお話しましょう。

突然ですが、スポーツにまつわるお話です。
なかなか面白いお話ですが、人によっては悲しいお知らせにもなるかもしれません。

ストレッチでひねる動作と、ゴルフや野球のひねる動作は同じです。
つまり、ストレッチ動作の反復とスポーツ動作の反復は同じもので、痛みを起こす原因・仕組みもまた同じだと言うことです。
なので、スポーツの話ですが、ストレッチの話でもあると意識してください。

スポーツでは主に使いやすい片腕片脚を使用します。
「それならば、運動後に鏡のように使う手と足を逆に使えばいい」
と、予防法としておこなう人がいます。果たしてこれはよいのでしょうか?

答え:

いい方法◎  だと思います。

筋肉のバランスも取れますし、脳の運動としてもいい事です。
スポーツパフォーマンスや動作のバリエーションも向上し、日常生活も器用に過ごせることでしょう。

しかし、私のところに来るお客さんのほとんどが、手と足を逆に使っていても毎度同じ様なズレ方をしてきます。

わかりやすい例をあげると、ゴルフで右打ちから左打ちに変えたお客さんがいます。
「左打ち」にしてから、もう何年目でしょう・・・。
かなり経過してますが、今でも相変わらず「右打ち」の時のズレ方をして月一で通われています。

脳のプログラムや最も使っていた筋肉、身体の使い方などの今までの習慣が、身体に右打ちのズレ方を覚えさせてしまったんでしょう

骨だけなら簡単に右に行ったものを左に動かせます。
しかし、人間の体には骨以外にも、筋肉や脂肪など細胞組織がたくさん詰まってます。
その中でも特に筋肉はたくさん詰まっていますね。

筋肉には、伸び縮みしたり、つっかえ棒になったり、骨格のバランスを保ってくれたり、骨がそれ以上ズレないように硬くなったりと、記憶合金みたいな働きがあります。

ゴルフで右打ちひねりしたから左打ちひねりしまくったとして、骨だけなら動いてくれることでしょう。
ですが、筋肉が記憶合金の働きをしてしまい、ひねる力は結果的に右打ちのズレ方を生み出してしまうのです。
そうそううまい具合に逆方向には行ってくれないものなのです。

もし、ゴルフやひねるストレッチで骨が逆方向にズレたら

では逆に、極端に逆側をやり過ぎて見事にそっちに動いてしまった場合はどうでしょう。

これもおもしろい例があります。

腰痛が治るか?逆側に痛みが起こるか?と思いきや、違う箇所に痛みが出るやっかいな身体になっていました。
腰にあった痛みはなくなったものの、「痛みがあった側に、前とは違う背中から腰にかけての痛み」が出て「膝痛」も加算されていました。

それもそうです。今までの内部の位置とはまるで違うんですから、変なことが起きてもおかしくはないです。

このように「ケガを未然に防ぐ予防法」や「今ある不調をより良くするため」の目的としてやるストレッチが、やり方を間違えると逆に悪いものを生み出してしまうこともあるんです。

まとめ

今回の記事では以下のことをお伝えしました。

  • 痛みの原因にあったストレッチを行うことが大切
  • 極端なストレッチは、体を壊すことにつながる
  • 習慣によって、体がずれて、痛みが出てしまう

ストレッチをしても効果がないと感じるのは、痛みの原因にあわせて、適切なストレッチをおこなっていないからです。

また、極端なストレッチはハードなスポーツをしている人と同じような体の壊し方を起こす可能性が高くなります。
健康法には例外なくメリットだけでなく、デメリットもあります。

筋肉は記憶合金のように作用します。
誤った習慣を続けると、筋肉がズレを維持し、痛みを引き起こしてしまます。

誤った知識でストレッチをおこなうと、痛みをやわらげるどころか、痛みが習慣化してしまったりひどくなってしまったりすることが、おわかりいただけたでしょうか。

次回の「ストレッチの真実  その2」では、「オーバーストレッチ」のことをお話しします。
「ストレッチで筋肉はそもそも柔らかくなるのか?」など物理的なことを含めて話していきたいと思います。

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