ストレッチポールで猫背が治らない理由
こんにちは、名古屋市の整体『赤月堂』です。
まず最初に述べておきますが、『まっすぐして』と言われて真っ直ぐできるなら猫背じゃないです。
もしあなたが本当に真の猫背ならまず真っ直ぐできません。そして本物の猫背はかなり高確率で脊柱側弯症(変形性の側弯、横に曲がった背骨)を持ってます。
いつどんな時も曲がっていて顔が前に出ている真っ直ぐになれない強い歪みや変形を持ってる人が本物の猫背です。
『背筋伸びにくい』とかじゃなくて
『もはや伸ばすのが無理』なのが猫背です。
それ以外の人は『ただ好きでダラケて丸まってる人』です。それはもう猫背ではないです。必要で楽だからダラけてるだけのことです。
ずっと背筋伸ばし続けてる方が疲れるし、肩が凝りますからね。人それぞれ楽な姿勢があるものです。
『整体や揉みほぐしで背筋伸ばしやすくなった?』元々真っ直ぐできてたのに毛が生えた程度一時的に可動しやすくなっただけでは?そんなあなたは風呂上がりでも背筋伸ばしやすくなってると思いますよ。で、すぐ戻る可能性高いです。
↑↑↑もうこの時点で、猫背じゃないです。
そりゃストレッチポールして背筋伸ばしやすくなった感じはしても、いつまで経っても根本的に治るわけないですよね。だって、猫背じゃないんですから。
はい、これでほとんどの人が問題解決しましたね。
では、ストレッチポールで猫背は治るのか?について。私個人の考えでは治らないと考えてます。(※あくまで私個人の経験からの意見)
それでは始めましょう!次の見出しからそれらの明確な根拠などもわかりやすく説明していきます。
目録
ストレッチポールで猫背や腰痛が治らない明確な理由
誰でも理解しやすいようにわかりやすい言葉や表現を使って説明させていただきます。
根拠1 : 丸まってるだけで・・・
結構、日常の中で腰や背中って何かにもたれてますよね?(背もたれ、壁、就寝時とか) その時、腰や背中押し込みまくってますよね?あれだけもたれてても真っ直ぐならんのになるワケないですよね。
壁や床、カーペットの上なんてもう背骨の先っぽの棘(棘突起)当たってますよ。
逆に猫背について触れてみましょう。
『丸まって作業してると猫背になりやすい』って言われてますよね。実際そういうケースは多いです。(それで猫背にならない人もいるので丸まって作業することだけが原因だと私は考えてません。)
じゃあ、仮に、もし、それが原因だとしたら、丸まってる時 ストレッチポールのような何かで背骨を押し込んだ状態ですか? せいぜい背骨に負荷かけてるのは頭の重みくらいですよね?しかも、筋肉働いてるんでそこまで頭の重みはかかってきません。
でも、それが原因で猫背になるんだとしたら、 ストレッチポールに背骨を当てて、リラックスして全体重かけて、仰け反ってまでいるのになぜ皆さんキレイに真っ直ぐにならないのでしょう?
もうとっくに真っ直ぐなっててもおかしくないですよね?
だって、
丸まってるだけで、猫背になっちゃうんですよ?押したら絶対骨動くでしょ!?
何が言いたいかというと、
背骨を直接押さなくても猫背に矯正されるのなら、『曲がった背骨を押し込めば猫背の真逆効果が起きる(真っ直ぐ、反りかえる)』 という屁理屈は成立しない。 という証です。
根拠2 : じゃあ、寝るだけでも
本物の猫背(本当に変形か、強い歪みが起きてる人)を見たことありますよね?漫画でも仙人とか村のお年寄りAあたりでよく見ます。イメージ的には畑仕事してるお年寄りに特に多いですよね。
根拠1の理屈[ 時間と頻度 × (丸まってるだけ+頭の重み少し)=猫背(その程度で猫背に矯正) ]を踏まえれば、ストレッチポールの上に倒れなくても布団やベッドで仰向けになればその本物の猫背の人たちも真っ直ぐ背骨矯正されてしまうことになりませんか?ダラケてるだけの猫背の人なんて、寝る時以外もスマホ見ながら寝っ転がってんだからとっくに姿勢矯正されててもおかしくないですよね。
なぜなら仰向けの時、敷布団やマットがあるとは言え、猫背で出てる骨が押し込まれ伸ばされ続けてますからね。しかも、肋骨と背骨はくっついてるんで肋骨押し込まれてても背骨が押し込まれてるのと同じです。[ 睡眠時間 × 日数 × 背骨と肋骨へのダブルアプローチ = 猫背の逆 ]の方式。
でも、骨の形直りませんよね?そういうことです。
なんならそういった方達は、仰向けになり続けると変形のせいで強く当たる部位があるので骨が押し込まれて逆に痛みが伴います。
当たり前です。変形や歪みでそうなってるものを原因無視して無理やり形を変える行為すれば、 関節に負担がかかり一時的に痛みが生じ、下手したら慢性腰痛にもなります。
仮に腰痛持ちがストレッチポールで痛みが消えたとしても、原因を解決しないでバランスを無理やり変えただけなら、今後また痛みが起きた時どんどんストレッチポールが効かなくなっていくでしょう。
なぜなら、形をさらに奥に進行させてくだけだから。
よく聞くあれです。『最近この薬効かなくなってきた。』、『前は効いたのに最近これ効かなくなってきた』てヤツです。←悪化を進めてる兆候。
根拠3 : 矛盾と相殺
背骨は衝撃吸収や重力に耐えるために波打つように前弯後弯にS字状になってます。
ストレッチポールを横にして腰や背中を押し込み続ける方法で、S字カーブは作れません。なぜなら、根拠1と2を踏まえれば、とっくに腰は反りかえってたことでしょう。
なんなら、昔から腰に枕などを当ててた人は多いです。でも、それでも治った人はいないです。
そもそも普通の人でも腰に物を挟んで反らせるようにしてたら腰を痛めるのに、本物の猫背の人が変形した背骨にそんな事やり続けたらアウトです。
そして腰も背も満遍なく背骨全体を押し込んでる時点でおかしいです。なぜなら、結果的に単に背骨全体を同じベクトルの力で、そのままの形で、前に押し込んだだけだからです。S字状目指してるはずなのに。
そしてどの考えをめぐらせても矛盾が多いです。『何が?』と思ってる方のために画像を用意しました。
今から話すことは根拠1と2を踏まえた上での話です。そして『押し込むだけで骨の形が変わる』前提で話を進めます。
例えば、腰を押し込んだ場合このようになります。
腰を伸ばしながら押し込み腰が反った分、背中が出てしまうことに・・・。猫背なのに。しかも、立った時に背骨は倒れないようにバランスをとります(重心バランス)。つまり、倒れないようにも背は曲がります。
そして、この後に背中を伸ばしながら押し込むとします。
最初に腰を押し込んだのに、腰と背中のカーブを浅く戻してますね・・・。背中が真っ直ぐなった分、押し込んだ腰が戻って相殺されてます。
まさに矛盾と相殺。
永久ループのシーソーゲーム。
魚の骨じゃねーよ。
逆に猫背じゃない人ならストレッチポールで背筋が伸び姿勢はよくなるのか?
前の見出しに書いた根拠を読めばわかると思いますが、私はそこまで変わらないと思います。
ストレッチポールで胸が開き肩甲骨が引き寄せられるイメージを持ってるかもしれませんが、そもそも肩甲骨は骨と骨ではなく、骨と筋肉で関節を構築してる得意な部分です。
言ってしまえば、固定されてない宙に浮いた状態の骨です。一時的になら簡単に位置は変わるが、コロコロ好きなとこに位置変更して定着させることは容易くできません。
なので、猫背じゃない方は普段から良い姿勢を心がけたり、筋トレして姿勢を治した方が早いと思います。
ストレッチポールと脊柱側弯症
側湾というのは、背骨のS字カーブの横バージョン、つまり横に曲がった状態、横の歪みです。
脊柱側弯症というのは、主に背骨全体が側面に向かっての歪みやズレではなく完全に変形した状態です。
そうです。秋刀魚の動きが側弯です。
で、正直、どんな人も環境や成長を経て、自分に適した軽い側湾や変形を多少持ってます。生きてきた証とも言えます。
私が何を言いたいかというと、ストレッチポールって真っ直ぐですよね。しかし、あなたの背骨は側弯して曲がってたり、捻れて回転してたり、骨一個一個の位置や向きが違うんですよ。
そんなあなたの背骨をストレッチポールがどう押し込んでくれるんですか?という話になってきます。
向きも位置も違う配列になってる背骨を一本のまっすぐなポールによって押し込まれたら、 それぞれの椎骨(背骨一個一個)が違うベクトル(力の方向)で押し込まれてしまうのではないでしょうか?
そうそう、大盛りのいくらに顔突っ込んでイクラがあっちこっちに散っちゃってね。そんな嬉しさと儚さの思い出のように、背骨も散り散りになるんですよ。
要は私が常に言ってる『一般的なやり方のストレッチは、原因を無視し、絶対的な良いものとして何度も繰り返すから骨をズラす。ストレッチだけじゃなく、生活の何気ない負担で気づかないレベルで壊し続ける。』現象が、猫背じゃない人や猫背の人、痛みがある人や痛みのない人に起きるワケです。
なので、やり方を間違えたり、背骨を意識してグリグリしすぎると腰痛持ちの場合は悪化する可能性があります。
中途半端な知識で使うのではなく、専門家に実際に学んでから使った方が無難かもしれません。
ストレッチポールで骨がズレるとか嘘だろ!!このクソ野郎!!
・・・・・・・・・・・・・・・😭
あ、いえ、ストレッチポールで猫背が矯正されると思ってるくせに、なんで『骨がズレる』が嘘になるのでしょうか?
猫背が治るってことは、『骨格バランスが変わる』、『背骨の形が変わる』と思ってやってるのですよね?
じゃあ・・・・・・・・・、
その真反対も当然起きますよ。
カフェや電車で脚組んだり、ゴルフのスイングで体幹を捻じることで、骨盤歪んだり、骨格バランス崩したり、骨ズレたりってのは信じられるのに、捻るストレッチだけは例外になる理由が私にはよくわかりません。
じゃあ、なぜストレッチポールが世に出回ってるんだ!?
まあ、ノリですよね。
???
ブームとか。聞こえの良さ、見た目とか、雰囲気的なものです。効果ありそうでしょ?
実際使ってる人たちに尋ねると、「伸びた感じする」、「効く気がする」、「みんなにこれいいって勧められたし、みんなやってるし、お医者さんのお墨付きよ」って返ってくるんで。
完全に使ってる人たちの言葉が、「なんとなくそんな感じする」感が全開ですよね。
通販とか、美容アイテムの広告やサプリも、テレビの肩こり解消法も、そんな感じのノリですよね。それと同じです。私はそう思ってます。
実際ストレッチポール買った人の大半て、『確かにあの形的に背骨真っ直ぐしてくれそう』って、響きと見た目の感じ、周りの声で買ってるだけですよね?根拠や理屈とかじゃなく。
なので、考えてしてることではないんで、ノリが一番妥当かと。
そもそも猫背は治るものなのか?
歪みやズレが原因で起きてるなら、1回目で治ります。
それで変わらないなら、変形、あるいは、単にダラけたくてそうしてる人です。
しかし、変形の場合なら変われる範囲までは変わります。というより変われるとこまでしか変わらないのです。まったく変わらない人もいます。
そして、無理やり真っ直ぐにすると強い変形の人ほど逆に壊れます。その場ですぐに激痛になったり、呼吸困難になったり、次の日に強烈な反応が起き形も元に戻ります。
きつい変形の方を見るとかわいそうとか、酷いとか思う人いますが、全然そんなことはないです。彼らの中にはその状態で痛みなく健康な人もいますよ。
痛みがないのに猫背にだけ目を向けて無理やりそこを施術したら逆に壊れます。
よって、痛みがない人は猫背は気にしない方がいいです。それは自分にとって既に自然な在り方だと考えた方がいいです。
それでもどうしても猫背が嫌で消滅させたいなら、地道に何度も施術を受け、少しずつ少しず〜つ変化させてけば、リスクを抑えながら多少は前よりも猫背は減るかもしれません。
『背骨 vs 骨盤』背骨矯正と骨盤矯正どっちが姿勢をよくするのか?
なで肩や猫背を治すには? なで肩=猫背=肩こり?:赤月堂コラム(https://akatsukidou.com/column/nadegata-hunchback-stiffneck/)
自分で背骨矯正する方法について:赤月堂ブログ記事(https://akatsukidou.com/blog/danger-of-cracking-joint/)
最後に『究極の姿勢直し』
今回この記事を書くことに至った経緯。
猫背じゃないのに、『猫背を治して欲しい』って人が結構いるからです。
猫背じゃないのに猫背だと思い込んでる人の場合、背筋が伸びやすくはなるでしょうが、施術直後だと多少血も流れてるんで一時的だと思います。猫背じゃないならそうなります。なので、お客さまの手間と無駄な仕事を減らすために書きました。
世の親は結構我が子の猫背気にしてますが、90%以上の子(※子供の頃クラスで『起立!』で猫背だった同級生がいた記憶がないから)は猫背じゃないと思います。彼らは好きでやってるんです。
それを正して普段からピシッとして欲しいなら、それは子供次第の話です。親の理想なんて子供には関係ありません。それでもどうしても我が子の姿勢を治したいなら、子供が真似したくなるカッコよさを自分が身につけた方が早いです。
説得力がないなら、到底本人にやる気は出ません。
赤月堂ではちょっと世間的な考えとは違う記事が多いかもしれませんが、無駄や効率を考えてもっと意味や効果がある方法などの記事を書いてます。一般世間的にはない情報、実際の経験や物事の本質に基づいて書かれてるので興味ある方はお読みください。
医学教科書のようなイマイチ理屈も根拠も掴めない知識、一般受けする聞こえがいい情報が欲しいなら、テレビや健康本、生理学の教科書をお読みください。そこには『こうやれば腰痛が治る』という絶対的な答えだけがあるらしいですよ。『これはこうやるといい』って答えがそこに・・・。
私のは健康法や方法というより極端な話『日常の中の痛み起こした原因になりそうなこと避けたら?例えば脚組みとか、床であぐらとか、尻ポケットの財布とか、それらみたいなことで心当たりない?』て大事な部分だけ伝えて応用させてく方式なので・・・・・・・・・まあ、私の指導や記事は厄介かもしれないです(苦笑)